どうなるんだろう
西濃運輸が健保を解散というニュースが…
物流大手のセイノーホールディングス(岐阜県大垣市)のグループ企業31社が加入する西濃運輸健康保険組合が、4月の高齢者医療制度改革で負担金が増えたため組合を解散し、国が運営する政府管掌健康保険(政管健保)に移っていたことが21日、分かった。
西濃運輸健康保険組合には従業員と扶養家族約5万7000人が加入しており、倒産を除いて大規模な健保組合が解散するのは異例。
医療制度改正は財政再建に向けた公費負担の軽減が目的だが、西濃運輸のようなケースが増えれば逆に公費負担が増えることになり、高齢者医療制度の抜本的な見直しを迫られる可能性もありそうだ。
西濃運輸によると、政管健保に移ったのは今月1日から。4月からの高齢者医療制度の導入で、負担金が昨年と比べて年間で約22億円(前年度比 62%増)増える計算になるという。健保を維持した場合、組合が赤字に転落するため、将来的に保険料率を現状の月収の8・1%から同10%に引き上げる必 要があるが、政管健保に移った場合にはほぼ現状の負担で済むという。西濃運輸の担当者は「前期高齢者(65~74歳)納付金の負担が大きく、政管健保と比 較した場合、独自の健保を維持するメリットがないと判断した」と話した。
健康保険組合連合会によると、約1500の健保組合の保険料率は平均7・39%と政管保険の同8・2%を下回る。だが、制度改正で前期高齢者の医 療費負担が新たに導入されるなどで、健保組合が拠出する負担金が約5000億円増えた。このため、赤字の健保組合は昨年度の7割から今年度は9割近くにな る見通しという。【米川直己】
◇大企業頼み、揺らぐ制度の根幹
厚生労働省は急速な少子高齢化への対策として、老人医療費の国庫負担を抑え、高齢者医療を大企業の健康保険組合の保険料で支えるという大きな制度 設計図を描き、政策の転換・拡充を進めている。西濃運輸健保の解散は他にも広がる可能性があり、そうした政府の狙いが制度の根本から揺らぎかねない恐れを 示す出来事だ。
厚労省によると、後期高齢者医療制度に対する08年度の健保組合全体の支援金額は、前身の旧老人保健制度への拠出金(07年度)より8・3%増の 1兆2266億円。中小企業の会社員が入る政府管掌健康保険(16・9%減、1兆4293億円)などに対し、突出して増える見通しだ。
旧老人保健制度は、75歳以上も既存の医療保険に加入。高齢者の割合が高かった政管健保は、老人医療費が膨らむ仕組みだった。だが、政管健保の給付費には13%(8300億円)の国庫負担が投入されている。
その抑制を目指す厚労省は、後期高齢者医療制度を発足。現役加入者が多く、国庫負担が53億円に過ぎない健保組合の支援金を増やすことで政管健保などの支出を抑え、国庫負担を減らそうとした。
しかし、同制度発足に伴って新設された前期高齢者への納付を含め支援金の大幅増は健保組合の屋台骨を揺るがせる。健康保険組合連合会によると、 08年度は全体の9割、1334組合が赤字という。141組合は保険料を引き上げてまかなう見通しだが、解散に追い込まれ、政管健保に移る健保組合が増え る可能性もある。【吉田啓志】
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■ことば
◇公的医療保険
公的医療保険は、大企業の従業員が中心の健康保険組合(3000万人)や中小企業の従業員らが入る政管健保(3500万人)、自営業者らが加入す る国民健康保険(国保、3800万人)、公務員らの共済組合(900万人)などがある。健保組合や共済は一部の例外を除き原則国庫負担はないが、政管健保 は給付費の13%、国保は34%(定率分)が国費で賄われる。
健保組合は75歳以上には拠出金だけを支出し、07年度までは会社員OB分を賄えば済んだが、後期高齢者医療制度(対象者1300万人)の発足に伴い、国保加入の65~74歳の医療費も支援することになり、負担が膨らんだ。
毎日新聞 2008年8月21日 東京夕刊』
結局、国のツケを企業に背負わそうとした政策が失敗に終わると言うことではないでしょうか?元々、高齢者の医療費を健保に負担させようとしたこと自体に無理があったということでしょうか?
5万7千人が加入している健保と言うと非常に大きいでしょう。1社がついにパンドラの箱を開けたってことになるかも知れません。今までは、各社が他社の動向を見ながら悩んでいたはずです。今後堰を切ったように次から次へと西濃運輸のような企業が出てくる可能性は高くなったでしょうね。
結局は、国の財政へと言うことになるわけ見たいですから、それだったら最初から政府の負担としておけばと思います。自分の懐が痛まないようにって魂胆だったのでしょうが、どうも厚労省のやることというのはツケが全て国民に跳ね返ってくる政策ばかり行っているように感じてなりません。
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